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少なくとも魚類に関する限り、外来種は日本の生物の種数(種多様性)を増大させたことは事実なのである。
最近一部で問題になっているホソオチョウとアカボシゴマダラは共に最近人為的に移植された外来種である。
しかしこの2つの蝶により絶滅した在来種はいないのだから日本の蝶の種類数もまた確実に増加したのである。
淡水魚や蝶の中には個体数が減少して絶滅しそうなものもたくさんいるがそれらのほとんどは人間が生息環境を破壊したのが原因であって、外来種のせいではない。
生物多様性の減少を外来種のせいにするのは、環境破壊を隠蔽する陰謀かもしれないね。
しかし、なんと言っても、外来種悪玉論の最大の害悪は、生物を善玉(在来種)と悪玉(外来種)の2つに分け、悪玉は殺さなければならないという差別思想をまきちらすことだ。
自然の中でともに懸命に生きている生物を、生物多様性を守れというあやしげな理念のためにお前は生きていてよいが、お前は死ねという。
今、行政は、たとえば特定外来生物・アライグマを大金を払って業者に殺戮させている。
中学生のグループがボランティアと称して、みんなでアライグマを追いたてて喜々として、なぶり殺している光景を想像してみるがよい。
環境省はこういった中学生を、「特定外来生物被害防止法」の理念をよく理解している模範国民として表彰するつもりなんだ。
それをおぞましいことだと思う僕は環境省に言わせれば非国人だな。
非国人はなぶり殺しにしてもいいという法律が作られないように祈るばかりである。
壊したのが原因であって、外来種のせいではない。
生物多様性の減少を外来種のせいにするのは、環境破壊を隠蔽する陰謀かもしれないね。
日本の中の外来種はや外来種悪玉論ばかりが流行っているが我々の生活ははとんど外来種で成り立っているのだ。
たとえば、主要な穀物や野菜はほとんど外来種である。
キヤツサパの育種の世界的権威であるK野和男(新S索社)『自殺する種子』によれば、ほとんどの現存作物の起原分化中心地域は次の6地点であるという。
すなわち、1・中近束、2.アフリカ中央部3.中国東北部、4・東南アジア、5・メキシコ南部、6・南アメリカ、である。
これらの起原分化中心地ごとの主要な作物を見ると外来種がなければ、我々は一日たりとも生きていけないことがわかる。
在来の生物相は日本の文化と伝統のようなもので守らねばならないと主張する人もいるが、稲も大豆もソバもダイコン(すべて外来種)もなくなってしまうのである。
トウガラシはタイや韓国では伝統料理になくてはならない作物だがこれは元来、中米原産で移植されてからほんの4、5百年しか経ってい。
だからほとんどの国の文化と伝統は外来種込みで成り立っているのだ。
文化や伝統は時代とともに変わるのだ。
生物相も同じだ。
日本の食の伝統が守イチョウは千年ほど前に日本に移植された外来種である。
そういえばT京大学の校章もイチョウだったね。
信じられないかもしれないが、ウメでさえ外来種なのだ。
天神様で有名な菅原道具の頃に移入されたというから千百年ぐらいしか経っていない。
もっと甚だしいのはたとえばコスモスであろう。
これはメキシコ原産でT京美術学校の教師だったRグーザが1879年(明治12年)にイタリアから種子をもち込んだのがはじまりだという。
まだ130年足らずしか経っていないが、今では日本国民に親しまれて、各地で秋の風物詩となっている。
どんな生物であれ、今まで日本にいなかった生物が入ってくれば生態系に何らかの影響を与えないはずがない。
しかし、どこからもコスモスを駆除しようという話は聞こえてこない。
コスモスは大多数の国民にポピュラーになり過ぎてさすがにコスモス悪玉論は作れなかったらしい。
民主主義の世の中で、支配的な「政治、法曹、メディア・複合体」がたとえ根拠がなくとも何らかの恐怖を広め大衆を操作する構図を社会学者Hフマンは「恐怖の極相」と呼んだがターゲットとなるのは、見えないもの人あるいは特定外来種としてやり玉に上がっているブラックバスはマイナーなものの代表である。
もし、ブラックバスの愛好者が3000万人もいたら、誰もブラックバスを殺せとは言い出さなかったに違いない。
少なくとも政治家は選挙で勝てないものね。
「特定外来生物被害防止法」の基になる理屈は、「ダイオキシン法」と同じくらい論理的に底の抜けたものだと思う。
私は何であれ、その時点で存在しない生物が入ってくれば外来種だと思うけれども利権がらみの人たちは生物が自力で日本に侵入してくるのは問題ではなくそういった生物種は外来種と呼ばないのだという。
しかし、ある地どこからか侵入してくれば、その時点においてその種を外来種と呼ぶのは、極めてまっとうかつ素直な外来種の定義であろう。
在来の生態系域に今まで存在しなかった種がや種にとって、自然に侵入しょうが人為的に侵入しょうが、同じ時期に同じ種が侵入したのであれば、同等の撹乱要因となるのは自明だからだ。
自然に侵入してくる生物まで外来種として排除の対象にしたら、私のような批判者から、生態系の自然の進化を認めないアホだ、と言われるのはさすがに彼らもわかっているのだろう。
そこで、外来種駆除という利権を手放したくない人たちが考えた定義は、人為の結果もち込まれたものだけを外来種と呼ぶというものだ。
しかし、たとえばある種の一部の個体が人為的に侵入し、別の個体が自然に侵入したのだろう。
人為的に侵入した個体は駆除し、自力で侵入した個体はエライといってそのままにしておくのだろうね。
きっと北海道の礼文島にレブンアツモリソウという固有種のランがある。
同じ島にカラフトアツモリソウというランがほんの数株だけ自生している。
研究者の聞でカラフトアツモリソウが自然分布か人為分布かでもめているという。
人為分布ならば引き抜いてすぐに駆除しなければならないが、自然分布ならば手厚く保護しなければならないのだという。
人為分布を主張する研究者の言い分は カラフトアツモリソウは、花粉が運ばれて、純粋なレブンアツモウと混じってレブンアツモリソウが絶滅してしまうというものだ(すぐ後で述べるがこれを彼らは遺伝子汚染と呼ぶ)。
もし、ラフトアツモリソウが自然分布であるならば、よし雑種ができても、遺伝子汚染とは言わないで、自然の偉大な進化の結果だと言うわけね。
礼文島で起きているのはかなりたくさんのレブンアツモリリソウが少しのカラフトアツモリソウと共存しているという事実だけだ。
そんな中でカラフトアツモリソウが人為的な外来種かどうかでもめているといぅ。
存在しているものは存在しているのだから別にどっちでもいいのではないかと僕は思う。
外来種駆除論のバカバカしきを端的に表しているエピソードである。
外来種と呼ぶという科学的には何の根拠もない、自分たちだけに都合のよい定義を与えても、すべての外来種を駆除するわけにはいかなさて、人為的に侵入したものだけをぃ。
稲も小麦も人為的に移植した外来種であることは明白だから、そんなことをしたら食い物がなくなってしまう。
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